バリ島にあるカカオ農園を訪れました。訪問した目的は当会事業地に将来カカオを植林することを検討しており栽培方法や管理について学ぶためです。将来的には当会の事業地で住民の生活向上を目指しチョコレート生産をしたいと考えています。

今回訪れたカカオ農園は15年前に始められ、有機農法ですすられています。農園の敷地内には牛が3頭飼われていて糞や尿を利用して有機肥料がつくられ、それらが施肥されています。カカオの実が収穫できるまでには最短で3~4年かかるようで、この農園では収穫したカカオの実を選別し、加工して有機チョコレートをつくる工場を1年前から操業を開始しています。

同時にカカオ農園のオーナーはNGOも立ち上げて環境教育にも力をいれています。カカオ農園に隣接しているところに水田を所有していて稲作をおこなっています。国内外からの訪問者に米作りについて体験しながら学ぶツアーも行っています。この水田に関してバリ島ならではのものがあります。それがスバック(subak)といわれるものでWebで「観光資源として有名な棚田を代表する水田景観は水利組織、スバックによって支えられている」と紹介されています。部落や村ごとに堰によって分水された水が水田の所有者や耕作者によって守られています。稲や水の神にたいして豊穣儀礼や祭祀活動を行う組織ともなっています。今回訪れた水田の一角に小さな祠が祀られていました。自然からの恵みに感謝できる農村地域ならではの風景でした。

訪れたカカオ農園 
Cau Chocolates Bali
http://www.cauchocolatesbali.com/