日本水大賞「国際貢献賞」を受賞

 


認定NPO法人地球の友と歩む会/LIFEが6月13日に日本水大賞「国際貢献賞」を受賞しました。

公式WEB:日本水大賞
https://www.japanriver.or.jp/taisyo/

公式WEB:授賞式・受賞活動発表会
https://www.japanriver.or.jp/taisyo/jyusyoushiki/no25/index.htm

この賞は日本水大賞委員会主催で名誉総裁:秋篠宮皇嗣殿下、委員長:毛利衛(日本科学未来館名誉館長)で有識者委員のほか、国土交通省はじめとする各省の事務次官が特別委員となっています。

受賞タイトルは「インドネシアの農村地域における村民主導型給水事業スキームを通じた給水人口率の改善」です。バリ島北部の山村における給水施設の改善と村民主導の給水組合の設立に関する事業です。村民が主体的に事業にかかわり給水施設を運営していくというスキームが評価されました。

 

(2023/7/3追記)
本動画は授賞式での発表時に使用した動画を再編集したものです。この動画を通して事業の一端をお伝え出来れば嬉しいです。

受賞タイトルの地域について

LIFEが主に支援しているインドネシアのスンバ島より、バリ島は観光地化として世界的に有名ではありますが、リゾート開発が進む南側と山々を隔てた北部では状況が異なります。支援地域の村では住民が自主的に水道の運営をしていますが、支援前は十分に水道を使用できない状況でした。

バリ島で実施した実施した支援については2020年度、2021年度、2022年度の年次報告書をご覧ください。

年次報告書
https://earth-ngo.jp/whatislife/houkoku/
※2022年度年次報告書は夏季に公開予定

私たちLIFEは、「水・緑・人で国際協力」をキーワードに1986年よりインドとインドネシアの農村で活動をしています。この受賞を弾みとして今後も水に関する事業をさらに展開していきたいと考えています。

 

事務局長コメント(2023/7/5追記)

私どもLIFEはインドネシアでも特に貧困率が高いスンバ島をメインに、ジャワ島やスマトラ島において支援活動を行ってきました。今回、バリ島北部の支援をするきっかけになったのは「プダワ村を救いたい!」という熱意を持った3人の若者の訪問がきっかけでした。当時彼らの話を聞いた前任の事務局長は、彼らが真剣にプダワ村の住民と向き合っていることを感じて「LIFEがかつてジャワ島で給水支援を行った際のノウハウを活かせるのではないか」と心を動かされたそうです。

LIFEが行う支援の基本は、「水・緑・人で国際協力」です。今回のバリ島支援では、水を住民の皆さんに届けること、住民で構成されたグループのエンパワーメントになることを目指しました。設計は給水設備の技術を持つ彼ら3人の若者を中心に日本で行い、工事はバリ島のウダヤナ大学環境工学部の協力を得てプダワ村の住民が総出で行いました。給水設備ができ上がったあとも長期にわたって住民の皆さんが水を使えるよう現地プダワ村に水道組合を設立し、地元の人たちが話し合って水道料金システムを作り上げました。

3年間の事業期間に私たちが目指したものが達成され、そしてこの活動が評価されてこのような賞を受賞できたことをとても嬉しく思います。LIFEが現在主に支援をしているインドネシアのスンバ島も水へのアクセスがとても困難な地域です。バリ島での支援の経験を今後スンバ島でも活かしたいと思います。

この賞は、LIFEの理念を素直に受け入れて事業を遂行してくれた若者たちの熱意と努力により頂くことができたと思っています。また、この活動に全面的にご協力を頂いたウダヤナ大学の皆さま、およびバリ島の水道公社の皆さまに感謝を申し上げます。そして、実際に給水管敷設などの力仕事に携わり、自ら水道料金システムを作り上げたプダワ村の人たちの頑張りを讃えたいと思います。これからも村の人たちが長年にわたって水道運営を継続していくことを願っています。

事務局長:古賀麻美