中村哲医師を偲んで

今回の中村医師の逝去への哀悼の意を表します。まことに残念でなりません。同じ‘NGOの働く仲間が襲撃に遭うなんて信じられません。
10年以上前になりますが、私の住んでいる練馬区で市民の会が中村医師を招いて講演会をおこないました。福岡にあるNGOペシャワール会でアフガニスタンで医師として働くかたわら井戸掘りをしている姿にはびっくりしました。やはり水がないと医療活動もまともにできないという光景でした。さらに次の講演会ではショベルカーを運転して灌漑施設を建設している姿でした。とにかく水を引いて農業が出来るようになり、食糧を生産して食べていけるようにする、飢えから解放するために心血をそそいで働く姿はまさに尊敬に値する農村開発ワーカーでした。
毎回練馬で開催される講演会には1500人以上の方が訪れていました。これらの講演会には多くのボランティアが参加して運営されていました。LIFEからも手伝いに参加していました。また、中村医師との対話セッションにも当会のインターンが登壇したこともありました。
LIFEもインドの農村部で井戸掘り活動から始まっていますのでより中村医師にには親近感を覚えていました。不屈の精神でがんばってやっている姿を見て勇気づけられていました。
中村医師講演会のご案内は当会の会報などの送付時に同封していましたので来場された方もおられるかと思いますし、名前だけでも記憶されている方もいることでしょう。
また来年の6月には来日に合わせて講演会を企画していました。小柄で不屈の精神を内に秘めた中村医師からアフガンのこれからがどうなっていくのか聞けるかとおもっていただけに残念でなりません。
ただただご冥福を祈るしかありません。
事務局長 米山 敏裕