LIFEの小学生通学バッグ支援活動inスンバ島
私たち地球の友と歩む会/LIFEは、「連合愛のカンパ」のご支援で2017年よりインドネシアのスンバ島で小学生に通学用のバッグを届けています。
今年度2021年は5ヶ年事業の最後の年になります。
スンバ島はインドネシアの中でも貧困家庭が多い島で、島民の多くがトウモロコシを作って暮らしています。しかし、その売り上げは1年間で1万円程度と言われています。大きなお金が必要なときは財産である家畜(馬、牛、豚、鶏など)を売って1万円から7万円くらいの収入を得ています。
スンバ島は起伏の大きな島です。電気、水道、ガスはなく、インターネットやテレビを観ることもできません。このように地形やインフラの問題から村に暮らす人々は貧困から抜け出せないでいます。
スンバ島では、水を汲みに行くのは子どもの役目です。
トウモロコシ畑に行って収穫することもあります。
写真からわかる通り村には子どもたちの通学用のバッグを買えるお店はありませんし、親にはバッグを買うお金もありません。
ほとんどの子どもがバッグを持っていません。
そのため、手ぶらで学校へ行ったり、学用品を手づかみしている子どもを多く見かけます。
一番左の女の子は学用品を手づかみしています。
トウモロコシの種が入っていた袋をバッグ替わりにしている子もいます。
でも、スンバ島の通学路はとても危険なのです。
ほとんどの川には橋がないので、子どもたちは川の中を自力で横切ります。
険しい山をいくつも越えて通学する子どももいます。
写真の円の中に子どもたちが十数人います。
私たちLIFEは東スンバ県教育局より通学用バッグの支援ができないか2014年から依頼を受けていました。資金の問題と現地調査の必要がありすぐに着手はできませんでしたが、連合愛のカンパから助成金を頂けることになり支援を開始することができました。
バッグの製作は同じインドネシアの中部ジャワで行っています。スンバ島よりは多少インフラが整っていますが、それでも夫は日雇い労働者で収入が安定せず貧しい暮らしをしている人がたくさんいます。そのような貧困家庭の奥さんたちにバッグの製作をお願いしています。
奥さんたちはバッグを縫うことにより収入を得、スンバ島の子どもたちはバッグを使えます。インドネシア人が同じ国の仲間を助ける支援です。
バッグを作るにはまず布や糸を購入します。これらの資金も連合愛のカンパの支援から頂いているものです。
布を裁断します。
裁断した布に模様をプリントします。
そして、縫い手の奥さんたちがミシンでバッグにしていきます。
出来上がるとこんな感じになります。身長に合わせてひもを結んで長さを調節します。
出来上がったバッグは一つ一つ丁寧にたたみます。そして、ジャワ島のバティック柄のシュシュで留めます。このシュシュは中部ジャワとスンバ島の友情の証です。受け取った子どもたちも喜んで使っています。男の子も腕に付けています。
箱にぎっしり詰めます。
郵便局へ持って行き、スンバ島へ送ります。
前年度に出来上がったバッグは、翌年度にスンバ島の小学校に渡します。
こうやって毎年2千個のバッグを作り、スンバ島の子どもたちに届けています。
製作メンバーの中には2年前に出産し、産休後戻ってきてくれた人もいます。
子どもはもう2歳になります。
しかし、新型コロナウイルスの影響で2020年の3月よりスンバ島では学校が休校になり子どもたちはもう一年以上学校へ行っていません。本来であれば2019年度に中部ジャワで作られたバッグ2千個は2020年度に子どもたちに渡すはずでしたが、まだ保管されたままになっています。
また2020年度は中部ジャワでも新型コロナウイルスの影響をかなり受けました。村のロックダウンで材料を買いに行けなかったり、出来上がったバッグを郵便局へ持って行くことができなかったり、思うように作業が進みませんでした。そして、ついには製作者の一人が新型コロナウイルスに感染しました。本人も辛かったと思いますが、さらに自宅の消毒作業などもありとても作業を継続できる状態ではありませんでした。製作者の女性たちはいつも各自宅で作業をしているのですが、他の製作者も濃厚接触者扱いになり自宅隔離となりました。
今現在、インドネシアではワクチン接種が進められています、縫い手の皆さんが接種できるのはまだまだ先になりそうです。
スンバ島の小学校も再開のめどが立っていません。
先行きが不透明で不安ではありますが、無理をせず事業を進めていきたいと思います。
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